「死ぬこととか考えるのは重症ですよね」「ある程度重症ですね。」このような患者さんの言葉は、質問というよりは、独語に近いもの、つまり自分に向けた自嘲の言葉ととらえるのが適当でしょう。質問ととらえてあわてて答えると、「いや、そうとは限りませんよ」「人によっていろいろですよ」などと答えてしまいます。けれども、本質は患者さんが自分に向けて発しているメッセージなのですから、その気持ちを汲んであげればいいわけです。この場合、「重症」という言葉に込められている意味は、どのようなものでしょうか。「普通でない」と言い換えることもできそうです。また、「馬鹿」と言い換えてもいいように思います。とにかく、本来の、普通の状態にはない、このままでいいわけないような状態にある、困ったもんだよね、という風に、自分を少し距離を置いて眺めている心情を、表現した言葉でしょう。その気持ちを素直に汲んであげればいいと思います。