ネットの本質その典型はインターネットショッピングで見ることができる。ショッピング、つまり小売りは、いちばん身近で伝統的なサービス業であるが、ひとたび「ネット業界」に取り込まれると、すなわちITをまとったサービス業に転身すると、アマゾン・ドット・コム(アマゾン)でよく知られた「レコメンド」や「レビュー」「アフィリエイトプログラム(アマゾンではアソシエイト・プログラム)」といった機能が追加され、画像と文字だけの単なるデータベースショッピングを、非常に魅力的なものにしてくれる。これらは余計なおせっかいとも言えなくもないが、アマゾンで書籍を購入した人であれば、協調性フィルタリングという技術を使った、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」のレコメンド(推薦)コメントを読んで、思わず何冊も衝動買いしてしまった経験を持つ人は多い。データベースショッピングは、利用者の興味と関心内でしか購入対象になりにくいが、こうした仕掛けを講じることで、利用者の潜在的なニーズ(購買欲)を掘り起こすばかりでなく、結果的に利用者の便益とサービス提供者の利益増とを両立させることが可能となる。顧客の囲い込みをさらに図ろうと、最近アマゾンが加えたポイントプログラムも(アマゾン・ジャパンのみ)、IT&サービスそのものである。