駐車禁止の看板というのは一体、何のためにあるのだろうか。一方、法的規制のある場所には、もちろん駐車禁止を明示した標識が存在する。それにもかかわらず駐車違反はなくならない。これらの場合、駐車行為そのものを考えなければ、駐車禁止の看板・標識の意味をとらえたことにはならない。駐車違反の行為と取り締まりが、イタチごっこであることはだれでも知っている。法の目を盗んで一と記せばおおげさになるほど、駐車違反行為は日常茶飯の出来事である。つまり、駐車禁止の看板・標識は、ガラスやスズメを追うカカシの役目でしかない。人がその側にいれば十分役に立つであろうが、だれもいなければ、効力を発揮しないということだ。不法行為を知らしめることはできても、その行為そのものをやめさせるほどの力はない。潜在需要はあるのだが、この需要は顕在化しないかぎり、商売に結びっかないのは理の当然だ。専門家がこれに気がっかないはずがない。いや、駐車禁止の看板を自ら売り歩いているからこそ、いち早くそれを見抜けたともいえよう。ここで発想の逆転が起きている。無人で効力を発揮できるものとそうでないものがあるなら、人は当然、前者を求める。禁止する側から受容する側への移行は、明らかに通底している。根幹は同じなのだ。そこで専門家は、パーキングメーターの開発に転向した。
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