日本に古くから伝わる水合わせの儀を現代風にアレンジし、新郎新婦が光る液体を注ぎ合わせるセレモニーや、ピンクライトの光で表現した両家の家紋がBGMに合わせて会場内を動きまわり、ドアのところでぴったりと重なり合った瞬間、そこからふたりが入場するといった趣向など。伝統的な儀式や家紋というと重々しい印象になりがちだが、堅苦しくせず、むしろ新郎新婦や両家の絆の強さを伝える新鮮なアイテムとして成立させるところが、有賀氏ならではの手腕だ。LED照明を使ったウエディングも最近は増えてきた。「人気があるのは、ブーケの中に小型のLEDを仕込んだ「光のブーケ」。光の演出だけではなく、装飾的にも美しいと評判が良いですね。ナイトウエディングで使うと、特に効果的です」。2009年には、東京・台場に設置された実物大のガンダム(リアルガンダム)の前で行うひと組限定のウエディングを有賀氏がプロデュース。その際にも、バージンロードの両側の光るポールや、ガンダムのライトアップにLED照明を駆使し、壮大かつ華やかなシーンをつくり上げた。「誰にでも「光の記憶」や「好きな光」があると思います。私の場合は、夏になると家族で見に行ったホタルの光や、ハワイで見た「世界一美しい」と言われる星空の光。そうした記憶のなかの光景をうまく空間に反映させれば、自然に会場の雰囲気も「ふたりらしい」ものになる。だから、私の担当するウエディングに同じスタイルはひとつとしてありません」ドラマティックで感動的なウエディングを彩るさまざまな光。それは新郎新婦のストーリーと想いに輪郭を与え、会場に集まった人の心もひとつにする力がある。